2026年7月28日午後4時27分頃、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、宇城市と氷川町で最大震度7を観測しました。震度7の観測は2024年1月の能登半島地震以来2年6か月ぶりです。有明・八代海には津波注意報が発表され、建物被害や停電などの報告が相次ぐ中、携帯電話の通信障害も一部エリアで発生しました。
通信障害の状況
NTTドコモは熊本県八代市の一部ユーザーで午後4時27分ごろから4G・5Gの音声通話とデータ通信が利用できない状況が継続。原因は地震の影響による基地局までの伝送路の故障とされ、ドコモから回線を借りるMVNOも対象となりました。
KDDIは八代市と人吉市の一部で障害が発生し、au、UQ mobile、povo、au回線利用のMVNOに影響。総務省が午後5時40分時点でまとめた状況では、KDDIの基地局28局が停波、ソフトバンクでも4局が停波しましたが、こちらは目立った支障は確認されていません。楽天モバイルも、パートナー回線エリアやau回線を利用するプランの一部ユーザーで音声通話・データ通信に支障が出ました。
JAPANローミングとは
大規模災害や通信障害で契約事業者(被災事業者)のネットワークが利用できなくなった場合に、他の事業者(救済事業者)の設備に切り替えて通信を可能にするサービスです。参加事業者はNTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話、ソフトバンク、楽天モバイルの5社。MVNOユーザーも一部対象です。
提供方式は2種類あります。
・緊急通報のみ方式:110/119/118のみ利用可能
・フルローミング方式:緊急通報に加え、音声電話・SMS・データ通信が可能
今回はドコモ、KDDI、ソフトバンクがフルローミング方式の提供を順次開始しました。データ通信は送受信最大300kbpsに制限されます。
利用方法と注意点
原則として設定は不要で、端末は自動的に他社回線へ接続されます。ただしAndroid端末の一部では、設定から「データローミング」をオンにする必要があります。自動で切り替わらない場合は手動でネットワークを選択し、利用後は「自動選択」に戻す必要があります。
ローミングは対応端末でのみ利用可能で、OSやソフトウェアが最新でないと使えない場合があります。また、接続先となる他社の基地局自体が被災していたり、ネットワークが混雑している場合は利用できないこともあります。
背景
このサービスは総務省の「非常時における事業者間ローミング等に関する検討会」で2022年から議論され、2024年6月の第3次報告書などを経て2026年4月1日に提供開始されました。2016年の熊本地震や2022年のKDDI大規模通信障害での教訓が導入の背景にあります。
安否確認には災害用伝言ダイヤル(171)や各社の災害用伝言板、KDDIが無料開放した「00000JAPAN」も活用できます。最新情報は気象庁や自治体の発表を確認してください。

人気記事