韓国で旧統一教会幹部9人が起訴、政治家132人に違法寄付——日本も徹底的な捜査を急げ

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韓国で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の幹部らが政治家に違法寄付を行った疑いで起訴された。宗教団体と政界の癒着疑惑を調べる検察・警察の合同捜査本部は8月11日、ユン・ヨンホ元世界本部長ら3人を政治資金法違反と業務上横領の罪で在宅起訴し、関連する教団下部組織の幹部6人も同様の罪で略式起訴した。2019年9月から2025年1月にかけて、教団資金から政治家132人に218回にわたり約1億8800万ウォン(約2100万円)を寄付したとされる。

教団は宗教的影響力を拡大する目的で行事に多数の政治家を招き、教団関係者の個人名義を利用して政治資金を流していたとみられている。政治資金法では団体に関連する資金の寄付は禁止されており、合同捜査本部は「旧統一教会や新天地に関連するほかの疑惑も厳正に捜査する」と強調した。

なお、教団の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁については、今回の一連の違法寄付への直接関与を示す証拠が不十分だとして捜査が終了しており、起訴対象から外れている。総裁は尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領夫妻への贈賄疑惑をめぐる別件で公判中であり、特別検察は7月10日、懲役13年を求刑、判決は8月31日に予定されている。

一方、寄付を受け取った政治家132人自身は今回、起訴対象から除外された。合同捜査本部は、口座に入金された資金が特定の政治目的で送金されたことを政治家側が認識していなかったと判断したためだ。教団幹部の刑事責任は問われた一方、資金を受け取った政治家個人の刑事責任にまでは踏み込めていない——これは韓国当局による本気の捜査をもってしても解明・立証が難しい領域であることを示しており、政教癒着の全体像を明らかにするうえでの限界と課題を浮き彫りにしている。

この動きは、政教癒着の闇を本格的にえぐり出そうとする韓国当局の本気度を示す一方で、資金の「受け手」側の刑事責任追及の難しさという構造的な壁も同時に示した。日本ではどうか。安倍元首相銃撃事件をきっかけに旧統一教会問題が表面化して以降、被害者救済や解散命令請求などの対応は進んだが、政治家との具体的な資金・組織的関わりの徹底的な解明は不十分だ。

日本でも、教団関連団体からの政治資金や選挙支援、政治家の関連行事出席などが指摘されてきた。韓国で132人規模の政治家が関わったとされる実態が明らかになった今、日本でも同様の規模や構造が存在する可能性を排除できない。そして韓国の事例が示す通り、「知らなかった」という説明だけで政治家側の関与が不問に付されかねない構造があるからこそ、資金の流れ、名簿、内部文書まで踏み込んだ捜査が一層重要になる。政治家側の「知らない」「個人的な付き合い」という説明で済ますのではなく、客観的な証拠に基づく検証が必要だ。

政教分離と民主主義の信頼を守るためには、党派を超えた徹底調査が不可欠である。韓国の事例を「隣国のこと」と片付けず、日本も自らを厳しく見つめ直す時だ。政治家との関わりを徹底的に捜査し、国民に真実を明らかにせよ。それが政治への信頼回復の第一歩になる。

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