石破茂氏(68歳)は1957年2月4日生まれの政治家で、2024年9月の自民党総裁選で勝利し、10月1日に第102代首相に就任。2025年9月7日、わずか11ヶ月で退陣を表明した。防衛や地方創生に注力し、党内では改革派として知られたが、選挙敗北と党内分裂が退陣の背景となった。
経歴と政治姿勢
鳥取県出身、慶應義塾大学卒業後、1986年に衆議院議員初当選。防衛大臣、農林水産大臣、自民党幹事長を歴任。2024年総裁選で高市早苗氏を破り、5度目の挑戦で首相に。「楽しい日本」を掲げ、財政規律、地方創生、同性パートナー制度推進を訴えた。読書家でアイドルファンとしても知られる。
首相としての取り組み
- 経済・財政:2025年度予算は過去最大の115兆円超。物価高対策で野党と協議したが、消費税減税は否定し、財政規律を優先。「石破ショック」で株価急落も。
- 外交・安保:日米同盟強化、トランプ政権の関税対応で日中韓連携。2025年1月に中国とのビザ緩和を進めた。
- 社会政策:同性パートナーへの法適用拡大、ジェンダー賃金格差是正を推進。高額医療費負担増の提案は批判を浴びた。
少数与党下で野党との協力を模索し、2024年11月の補正予算成立を実現。
退陣の要因
2024年10月の衆院選で自公が過半数割れ、2025年7月の参院選で大敗。インフレや米関税の影響、党内分裂が支持率低迷を招いた。「日本の財政はギリシャより悪い」発言や女性登用不足も批判を呼んだ。9月7日、関税交渉進展を機に退陣表明。後任候補は小泉進次郎氏、高市早苗氏、林芳正氏らが浮上。
おわりに
石破政権は短命に終わり、選挙敗北と党内対立が響いた。関税交渉や社会政策の進展は成果だが、改革の継続性は新首相に委ねられる。
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