財務相の諮問機関である財政制度等審議会(財政審)の分科会は11月4日、医療費の窓口負担について、年齢にかかわらず原則3割とする方向を目指すべきだとの考えを示した。あわせて、2029年に始まる金融所得の窓口負担への反映を、現在予定している75歳以上から65歳以上へ広げることも求めた。
現行制度では、窓口負担は70歳未満が3割、70〜74歳が2割、75歳以上が1割。ただし、70歳以上でも現役並みの所得があれば3割、75歳以上で一定の所得があれば2割となる。
政府は2029年8月から、75歳以上の株式配当や譲渡益などの金融所得を把握し、保険料の算定や窓口負担の判定に使う方針だ。財政審はこの仕組みの対象拡大を提案した形だ。
分科会の議論では、高齢者の負担能力にも言及があった。資料では、高齢者の約半数を占める年収200万〜500万円の世帯について、貯蓄残高が高所得の若年層世帯と同程度とみられると指摘。収入だけでなく貯蓄を含めて見れば、一定の負担余力があるとの見方を示した。
会見した増田寛也分科会長代理は、現役世代との負担の公平を図る観点から、高齢者にも能力に応じた負担を求める必要があると説明した。
一方、厚生労働省内では、70歳以上を対象に1.5割や2.5割といった中間的な負担割合を設ける案も浮上している。増田氏はこれに対し、一般論と断ったうえで、あまり細かく区分するのは適切か疑問だとの認識を示し、原則3割が目指すべき姿だと強調した。
政府は年末までに、窓口負担の割合に関する改革工程表をまとめる方針。


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