ホルムズ海峡の危機が深刻化している。世界の原油輸送の生命線であるこの海峡は、イランによる無人機攻撃や機雷敷設の脅威で事実上封鎖状態にあり、石油価格の高騰が世界経済を揺るがしている。
トランプ米大統領は3月14日、自身のSNSで日本、中国、韓国、フランス、英国などに対し、軍艦の派遣を強く要求した。「ホルムズ海峡封鎖の影響を受ける国々は、米国と連携して軍艦を送るべきだ」とし、これらの国を「受益者」として名指し。敵対関係にある中国さえ巻き込む異例の「受益者負担」論を展開した。

さらに衝撃的なのは、トランプ氏の発言の矛盾だ。「イランの軍事能力を100%破壊した」と豪語しながら、直後に「ドローンや機雷、短距離ミサイルの攻撃は容易」と認める。この二面性は、米軍が正規戦力を叩いた後も脅威が残ることを示し、同盟国にリスクを押し付ける心理戦とも見える。
トランプ氏の構想では、日本などの有志国が海上で「安全確保」(盾)を担い、その間に米国が沿岸部を「徹底爆撃」(矛)するという役割分担。日本にとっては、専守防衛の原則を揺るがす「血のコスト」を伴う選択を迫られている事態だ。

もし海峡が完全に麻痺すれば、日本へのエネルギー供給が途絶え、ガソリン高騰や物資不足が日常を直撃する。トランプ氏の要求は単なる外交圧力ではなく、私たちの生活に直結する最後通牒。日本は平和主義とエネルギー安全保障の狭間で、厳しい決断を迫られている。

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