ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏、保健福祉省長官として「子どもの頃のように健康なアメリカの食」を取り戻すための食品安全性改革を宣言

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2025年3月16日、保健福祉省長官に就任したロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が、アメリカの食品供給における安全性問題に取り組む方針を発表した。この動きは、選挙戦終盤にドナルド・トランプ大統領が繰り返し主張した「食品から毒素を排除する」という公約を背景にしている。ケネディ長官は、「Make America Healthy Again(アメリカを再び健康に)」というスローガンを掲げる多くの母親たちの声に共鳴し、食品規制の抜本的な見直しを約束した。

食品規制の現状と問題点

ケネディ長官は、現在のアメリカの食品規制における最大の問題として「透明性の欠如」を挙げた。「今、米国政府でさえ、私たちの食品に何が含まれているのか正確に把握していない」と彼は述べる。1958年に導入された「GRAS(Generally Recognized as Safe、一般に安全と認められる)」基準は、本来、塩や重曹といった一般的な成分を検査から免除する目的で作られた。しかし、食品企業と規制当局の協力により、この基準が拡大解釈され、企業が自ら新たな化学物質を「安全」と判断し、FDA(食品医薬品局)の承認なしに使用できる状況が生まれている。

一方、欧州では、化学物質が食品添加物として使用される前に安全性が証明されない限り認められない。これに対し、アメリカのGRAS基準では、危険性が証明されるまで全ての化学物質が安全とみなされる。この「推定安全」の原則が、深刻な健康問題を引き起こしているとケネディ長官は指摘する。「危険性が明らかになるまで何百万人ものアメリカ人が慢性疾患に苦しむ可能性がある。これはアメリカ国民に対する大規模な実験であり、その結果は大惨事だ」と彼は語った。

アメリカと欧州の添加物の違い

現在、アメリカの食品には約1万種類の化学物質が使用されているのに対し、欧州ではわずか400種類に制限されている。例えば、DNA損傷やがんとの関連が指摘される二酸化チタンはEUで禁止されているが、アメリカでは子供向けの食品に含まれている。また、発がん性が疑われる臭化カリウムは欧州や日本で使用禁止だが、アメリカではパン類に使用されている。さらに、赤色40号や黄色5号・6号などの食品着色料は、欧州では子供の行動障害との関連から警告表示が義務付けられているが、アメリカではGRASとして認められている。

改革への第一歩

ケネディ長官は、この状況を変えるための具体的な行動を既に開始している。彼はFDA長官に対し、企業によるGRASの自己認証制度を廃止するルール変更プロセスを進めるよう指示した。また、FDAとNIH(国立衛生研究所)に対して、現在食品に使用されているGRAS化学物質の市場後評価を強化し、アメリカ人を病気にしている化合物を迅速に特定するよう命じた。「消費者と規制当局が十分な情報に基づいて意思決定できるようにする」と彼は強調した。

子どもの頃のような健康な食への決意

「この問題は消えることはない。母親たちは、他の先進国で禁止されている化学物質が食品に含まれることを望んでいない。業界も変革が必要だと認識している」とケネディ長官は述べ、食品企業、母親、科学者、消費者擁護団体と協力する意向を示した。彼の最大の目標は、自身が子どもの頃に経験したような健康的なアメリカの食を取り戻すことだ。「私は全ての関係者と協力し、アメリカの食品を再び世界で最も健康的なものにするという約束を果たす」と力強く締めくくった。

この発表は、アメリカの食品安全性に対する国民の関心が高まる中で、大きな議論を呼びそうだ。ケネディ長官の改革がどこまで進むのか、今後の動向に注目が集まる。

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