内容
新型コロナ政策のワクチン国内総接種回数は4億36193341回(24年4月)。接種後副反応や死亡例が多発しているが国・メディアは沈黙している。本書は今回のワクチン政策を科学的に検証し、科学立国としての政策の在り方を提言するものである。内容は全て科学論拠・学術論文に基づいており、「反ワク」論とは別物である。
目 次
はじめに
序 章 日本の「ワクチン」政策を問う
科学・技術立国とは相容れない現実
温故知新
「ワクチン」政策の実態
検証のポイント
第一章 「ワクチン」接種後死亡の現実
私が意見書を書いた3人のケース
ケース1:2回目接種5日後、心不全で死亡
予防接種健康被害救済制度適用認定
ケース2:2回目接種翌日、大動脈解離
Kさんの家族の思い
ケース3:3回目接種翌朝、大動脈解離で死亡
ケース4:3回目接種後、ヤコブ病の後死亡
モンタニエ博士報告のヤコブ病か?
ケース5:2回目接種後、脳出血・心筋梗塞で死亡
第二章 全世界で広がる「ワクチン」の健康被害
知らされない未曽有の健康被害
健康被害者と向き合う医師たち
科学のメスを入れよ
スパイクタンパク質症(Spikeopathy)
全国民に「ワクチン」接種手帳を!
私の身近な人々の場合
身近な経験から臨床科学へ
一筋の光明と韻を踏む医学史
第三章 繰り返される薬害
薬害を生む構造的背景
イレッサの薬害はなぜおこったのか
薬害イレッサ裁判での証人証言記録に添えて
第四章 薬の有効性と安全性のバランス
医療者としての責任の自覚
規制の科学としての薬剤疫学
薬物療法と因果関係
くすりのリスク/ベネフィット
薬剤疫学と臨床医学
医療における意思決定
ベネフィットの理解
ベネフィットの正しい評価
リスクの正しい評価
リスク/ベネフィットのバランス
リスク――有害反応
ベネフィット――治療効果
疾患のリスク、治療効果の算出
漢方薬の問題
薬剤疫学上の根本課題
医薬品適正使用の問題点
規制の意思決定
それぞれの自律性(オートノミー)
補遺 ワクチンの「利益がリスクに勝る」は妄言
副作用のない薬はない
終 章 健康とは何か?――健康を守るための科学する心
「ワクチン」でパンデミック解決は不可能
「病気は薬で治す」という思い込み
医学のパラダイム変換
幹細胞療法とは?
組織工学的治療法とは?
細胞社会の原理を知って治療をデザインする
これからの医療は変わる
新しい医学・医療建設に向けて
資料編
資料1:薬害イレッサ裁判において、大阪地裁に原告側から証拠として提出された、筆者による厚生労働大臣宛意見書
資料2:MCIフォーラム講演録〔2023年10月6日〕
おわりに
謝辞
著者について
福島雅典(ふくしま・まさのり)
医学博士,京都大学名誉教授,大阪大学招聘教授.1973年名古屋大学医学部を卒業後,京都大学大学院,1976年浜松医科大学助手,1978年愛知県がんセンター病院内科医長を経て,2000年京都大学大学院医学研究科薬剤疫学教授に就任,以後京都大学医学部附属病院探索医療センター検証部教授,同外来化学療法部部長,公益財団法人神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センター(TRI)センター長を歴任.2021年より一般財団法人LHS(ラーニングヘルスソサエティー)研究所代表理事.過去40年にわたって,数百の臨床試験,臨床研究,治験の企画運営管理指導に関わり,英文臨床論文は数百を数える.専門は,トランスレーショナルリサーチ,腫瘍内科学,臨床科学.
著作等に,「MSDマニュアル プロフェッショナル版 日本語版」(総監修監訳責任),「米国NCI PDQ 日本語版」(総監修監訳責任),「NCCNガイドライン 日本語版」(総監修),『疾病征圧への道』(単著,上下巻)(創英社/三省堂刊,2019年).
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2024/10/18)
- 発売日 : 2024/10/18
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 256ページ
- ISBN-10 : 4000616609
- ISBN-13 : 978-4000616607
- 寸法 : 1.88 x 12.9 x 18.8 cm
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