トランプ大統領、米政府によるAI企業の株式取得を検討、「国民とのパートナーシップ」来週に主要AI企業幹部と緊急会合へ

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米国のドナルド・トランプ大統領は6月5日(現地時間)、自身のチームが人工知能(AI)企業への米国政府による株式取得を「検討している」と明らかにした。トランプ氏はこれを「アメリカ国民とのパートナーシップのようなものになる」と表現し、来週にも主要AI企業幹部との会合を主催する方針を示した。

トランプ大統領は空軍機「エアフォースワン」内で記者団に対し、「非常に興味深いアイデアだ。アメリカ国民に株式を保有させることで、パートナーシップのような形になる」と語った。「We’ll look into that(検討する)」と明言した。

この発言は、デジタルメディア「NOTUS」が5日に報じた内容と一致する。同メディアによると、米政府高官がAI企業と予備的な協議を行い、政府が一部株式を取得する可能性を探っているという。ホワイトハウスは会合の詳細や株式取得の是非について、現時点でコメントを避けている。

AI規制をめぐる迷走と国家戦略

トランプ政権はAI分野での中国との競争を強く意識しており、規制の在り方を巡って内部で調整を続けている。5月21日に予定されていたAI関連の大統領令署名式は、トランプ本人がその内容を気に入らないとして直前に中止した。延期の背景には「業界の反発」よりも、AI政策顧問のデイビッド・サックス、イーロン・マスク(xAI)、マーク・ザッカーバーグ(Meta)らが前夜から当日朝にかけてトランプと直接話し、署名に反対したという内部圧力があった。トランプ氏は「大統領令の一部が気に入らない。中国にも世界にも勝っており、その優位を損ないたくない」と述べた。

その後、今週に入り改訂版の大統領令に署名。内容は、主要AI開発企業に対し、最先端モデルの公開前に政府によるサイバーセキュリティテストを「自主的に」受け入れるよう求めるものとなった。一方で、AIリスクへの懸念も高まっている。Anthropicが開発した高性能AI「Claude Mythos」は、銀行など旧来の基幹システムを抱える業種でサイバー脆弱性を悪用される恐れがあるとして、財務長官ベッセントが主要銀行を緊急招集してリスク説明会を開くなど、政府も対応に動いている。同モデルは現時点では一般公開されておらず、「Project Glasswing(プロジェクト・グラスウィング)」を通じて厳しく管理された企業・機関への限定提供にとどまっている。

トランプ政権はすでにIntelへの出資や、レアアース・量子技術企業への株式取得など、民間企業への政府関与を積極的に進めており、AI分野への関与拡大もこの延長線上にあるとみられる。

今後の焦点

来週予定されるAI企業幹部との会合では、株式取得案の具体化や、規制・投資の方向性が議論される見通しだ。政府が民間AI企業の「株主」となる異例の事態となれば、米国の産業政策に大きな転換点となる可能性がある。

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